花筐館<竜胆の間>

江戸大名家掃苔録 - 滋賀県
所在: 彦根市 (Google Map)
関連大名家: 彦根藩主井伊家
特記事項: 足元注意・サル注意
彦根藩主井伊家の菩提寺。井伊家墓所は国指定史跡。
山門くぐって正面が本堂、本堂左から裏の墓地に回ります。斜め方向に向かう坂を上がった先が井伊家墓所です。


一番最初に藩主墓エリアがあります。
初代直政、3代直澄、5代直通、9代直定、13代直中、14代直亮の6藩主の墓塔と、それから端の方には慶長19年に改易された小田原藩主大久保忠隣の供養塔(塔身が円になった宝篋印塔)が並びます。大久保忠隣は彦根藩主井伊直孝預かりとなって近江の地で没したため、ここに供養塔が作られたものと思われます。


そこから少し外れたところに8代直惟墓。清涼寺にある藩主や藩主夫人の墓はほとんど無縫塔です。


あとは、直惟墓の奥や、藩主墓エリアの奥(かつ上)のほうに、正室、側室、子女らの墓がずらりと50基弱ありますが、墓塔が欠けていたり、傾いていたり、倒れていたり、土台が崩れかけていたりと、大半が無事じゃない感じでした。特に藩主墓エリアの奥のほうは佐和山の斜面を利用した墓地になっていますが、崩れるのを心配したくなるような状況です。

(13代直中男直元(14代直亮世子)夫人墓)

ちなみに墓地には普通に猿がいました。三度見した。
所在: 東近江市 (Google Map)
関連大名家: 彦根藩主井伊家
公開状況: 井伊家霊廟は非公開。寺院の拝観時間、拝観料などは公式HP参照。
彦根藩4代藩主井伊直興(再任7代直該)の墓碑と、側室8名の合祀墓、それと合祀墓にも名を連ねる側室松源院の独立した墓碑の3基があります。東京世田谷の豪徳寺、彦根の清涼寺と合わせ、国指定史跡となっています。
境内に入る場合は拝観料が必要ですが、井伊家霊廟は総門(受付)手前にあるので、そこだけが目的なら拝観料はかかりません。


井伊家霊廟は、入り口の門のところまで行けますが内部は非公開。


入り口からのぞくと比較的手前に2基の墓塔が見えます。写真真ん中が側室合祀墓で、写真右の玉垣付きの笠が2つついている円塔型の墓塔が直興墓です。写真左端に松源院の墓塔手前の石灯籠が見えていますが、肝心の墓塔は見えず。
所在: 東近江市 (Google Map)
関連大名家: 彦根藩主井伊家
彦根藩4代藩主井伊直興(再任7代直該)の墓碑と、側室の合祀墓があります。永源寺にも同じように直興墓と側室合祀墓がありますが、本葬地は永源寺のほうです。


本堂の東側に小規模な境内墓地がありますが、そこの中央やや右寄り付近に永源寺と同じ形の墓塔が2基並びます。写真左が側室合祀墓で、写真右の笠が2つついている円塔型の墓塔が直興墓。
所在: 東近江市 (Google Map)
関連大名家: 彦根藩主井伊家
公開状況: 直滋墓所は非公開。寺院の拝観時間、拝観料などは公式HP参照。
彦根藩2代藩主井伊直孝の世子直滋の墓所があります。
境内を見て回る場合は拝観料が必要ですが、直滋墓所だけが目的なら拝観料はかかりません。


直滋は長らく嫡子の座にありながら、40代で廃嫡され百済寺に隠遁、出家したという経歴の持ち主。
赤門手前の右手に峻徳院殿御墓道という石碑があり、木立の中に道が延びています。が、私が行った時は立入禁止となっていました。
所在: 大津市 (Google Map)
関連大名家: 膳所藩主本多家、大垣藩主戸田家
膳所藩主本多家の菩提寺。また膳所藩を立藩した戸田一西(大垣戸田家祖)夫妻の墓所もあります。


本堂左手から裏に広がる墓地へ入ります。墓地に入った位置から左斜め前方向に丈高く目立つ墓塔がありますが、これが戸田一西夫妻墓。


本堂裏側に当たるエリアはおもに本多家の塋域です。
藩主墓は玉垣つき。初代康俊、2代俊次、3代康将、5代康命、6代康敏、8代康政、9代康伴、11代康完の8名の墓碑があります。本多家についてはまだ勉強不足ですが、側室や早世子女のものと思しき墓も10基超はありそうな感じでした。また北本多、南本多といった一族墓も並んでいます。
所在: 大津市 (Google Map)
関連大名家: 佐野藩主堀田家
のちに佐野藩主となる堀田家の堅田藩主時代のお墓が境内に残ります。


山門入って左手に広がる前栽の奥の方です。いちおう参道っぽいものもありますが、おおむね雑草と落ち葉に埋もれてます。
墓塔は2基あり、墓域入って右手が堅田藩3代藩主正永の墓、左手が多分ですが初代藩主正高の夭折男子の墓。

(3代藩主堀田正永墓)
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