花筐館<竜胆の間>

江戸大名家掃苔録 - 和歌山県
所在: 海南市 (Google Map)
関連大名家: 紀州(和歌山)藩主徳川家
公開状況: 要拝観料。拝観時間、拝観料などは公式HP参照。※2023年6月の豪雨被害を受け、当面拝観停止のようです。
紀伊徳川家の菩提寺。墓所は国指定史跡。由緒のあるお寺で、大門・本堂・多宝塔と3つの国宝を抱えます。
台風で倒木などあると墓所が閉鎖されることがあるようです。


大門を通り抜け、まっすぐ受付へ。拝観料を箱に入れ、石段を上ると本堂や多宝塔があるエリアに入ります。
そこから右手に伸びているルートをたどると、下の写真の場所に出ます。この先が徳川家墓所です。


水戸徳川家は墓所拝観不可、尾張徳川家は戦災を経て墓碑自体ほとんど残っておらずという状況なので、御三家で唯一江戸期から営まれた墓所が拝観できる、それもかなり規模の大きいものということで、期待して行ったんですが…。


(4代藩主徳川頼職墓)

(3代藩主徳川綱教墓、ならびに9代藩主徳川治貞墓)

(初代藩主徳川頼宣墓)

(10代藩主徳川治宝墓)

(7代藩主徳川宗将墓)

行った時期が悪かったようで、だいぶ荒れた状態でした。

なお被葬者に関して言うと、歴代藩主のほか、明治以降の合祀墓、7代宗将の夫人今出川氏と継室一条氏、10代治宝夫人徳川氏、11代斉順夫人徳川氏、12代斉彊夫人近衛氏、2代光貞男次郎吉、8代重倫男弥之助、14代茂承男長福丸らの墓があります。山中かつ割と上り下りが多いので真夏は避けたいところ。
所在: 和歌山市 (Google Map)
関連大名家: 紀州(和歌山)藩主徳川家
紀伊徳川家の裏方墓所があります。


本堂と、本堂右手にある一般墓地の間の道を真っすぐ行くと葵の紋が付いた門があります。


この先を道なりにてっぺんまで上っていくと (それなりに上ります)、左手に墓所入り口があります。


中央に初代頼宣夫人加藤氏、2代光貞夫人安宮、5代頼方(のち8代将軍吉宗)夫人真宮の墓。
右手に2代光貞生母中川氏、3代綱教生母山田氏、4代頼職生母宮崎氏、2代光貞女光(内大臣一条冬経室)の墓碑。
左手に側室と夭折子女らの合祀墓が5基並びます。


ちなみに中央の3名は東京池上の本門寺にも墓碑があります。

(初代藩主徳川頼宣夫人加藤清正女墓)
所在: 和歌山市 (Google Map)
関連大名家: 広島(芸州)藩主浅野家
広島藩主浅野長晟夫人で、徳川家康の三女振姫の供養塔があります。


紀州藩主徳川頼宣の異母姉に当たる関係から、菩提を弔うべく和歌山に墓が作られたとのこと。それだけ聞くとちょっと唐突な感じがしますが、振姫が浅野長晟夫人だった期間、じつは長晟は和歌山藩主でした (振姫は和歌山城で亡くなって火葬され、京都に埋葬、のち広島に改葬)。そういうところから墓の建立に至ったと思われます。

結構年季の入った墓碑が残っています。
所在: 岩出市 (Google Map)
関連大名家: 紀州(和歌山)藩主徳川家
公開状況: 要拝観料。拝観時間、拝観料などは公式HP参照。
国宝の大塔が有名なお寺ですが、紀州藩7代藩主徳川宗将の正室・側室3名の墓碑があります。


根来寺は入り口が2箇所ありますが、徳川家のお墓に行くにはとりあえず奥の院を目指します。
大塔などがあるエリアの横の道を直進して突き当たりが奥の院ですが、参道の左右には一般墓地が広がります。途中、右手に写真のような階段があります。


階段を上った正面奥に、宗将夫人今出川氏、宗将継室一条氏、宗将側室吉田氏(8代重倫生母)の墓碑が並んで建っています。
所在: 御坊市 (Google Map)
関連大名家: 西条藩主松平家
こちらには紀州藩の御連枝・西条藩の初代藩主松平頼純(紀州藩主頼宣の三男)の四男で、廃嫡された松平頼雄の供養塚と伝えられる五輪塔が残っています。
頼雄は廃嫡後、当時の紀州藩主頼方(のちの8代将軍吉宗)の計らいによって紀伊田辺に居住していたものの、頼方が将軍職を継いで2年ほどで亡くなっています。死因は不明で諸説あるのですが、この九品寺で刺客に襲われ殺されたという説があるそう。


本堂左手の墓地入ってすぐ、本堂寄りの位置に、本堂に相対して建っている五輪塔が「大名塚」と呼ばれ、頼雄の墓と伝えられているそうです。


なお頼雄の本葬地は和歌山市の感応寺とされています。もちろん行ってみたものの、墓碑発見できず。墓地がかなり広い上に古い墓がありすぎて時間が足りませんでした。
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